第3話

まずは、あなたの腰痛腰痛のタイプを知ろう

 

 体操を始める前に

 

 第2話で、「どこでも腰痛体操」の概要を説明しました。今回は、あなたの腰痛の対応を判別する方法をご紹介します。

 

 

 

 腰痛のタイプは前回ご紹介したように、体を後に反らす運動によって改善する「後屈改善タイプ」、体を前に倒すことによって改善する「前屈改善タイプ」、腰を左右に動かすことで改善する「側方改善タイプ」の3つに大別できます。まずは、基本の運動を行うことでタイプを見極めてから、最適な腰痛体操を行っていくことになります。

 

 

 しかし、その前に、まずはあなたの腰痛が体操に適しているかどうかをチェックする必要があります。骨折やあるいは感染などの原因の腰痛であれば、体操は適応になりません。まずは整形外科を受診する必要があります。まずは、以下にあげる項目で簡易的にチェックしてみてください。

 

 

1、足に力が入らず動かせない

2、尿が出せない

3、転倒後から腰が痛くなり、日に日に悪化している

4、最近、急激に体重が落ちた

5、腰痛に加えて38度以上の高熱が続いている

 

 この5項目のうち1つでも当てはまる場合は、すぐに医療機関を受診してください。重大な疾患からくる腰痛の可能性があります。

 

 

 体操が問題なくできることが確認できたら、腰痛のタイプを診断してみましょう。

 

 

後屈改善タイプ


 腰痛のタイプとして1番多いのは、後屈運動によって改善する「後屈改善タイプ」です。私が院長を勤める整体院のデータでは、腰痛の約60%がこのタイプになります。

 

 判断する方法は、まず脚を肩幅に開いて、手をお尻の上に当てて、体を後に反らす後屈運動を10回続けてやってみます。ここで、大事なのは1回だけの運動で判断しないことです。

 

 後屈を繰り返したら、痛みの範囲・強さ・動きやすさによって、改善か不変あるいは悪化したかを判定します。

 

 改善した場合は、次回に紹介する「壁反らし体操」という腰痛体操を行ってください。変化がなかった、あるいは悪化したという場合は、次項目の「前屈改善タイプ」の運動に移ってください。

 

 

前屈改善タイプ


 前屈改善タイプの腰痛は、後屈改善タイプに次いで多いです。当院のデータでは腰痛全体の25%がこのタイプになります。

 

 判断する方法は、まず脚を肩幅に開き、体を前に曲げる前屈運動を10回続けてやってみます。 

 前屈を繰り返し行ったら、後屈運動の時と同じように痛みの範囲・強さ・動きやすさによって、改善・不変・悪化を判断します。

 

 改善したという場合は、次回紹介する「壁おじぎ体操」を行ってください。変化なし・悪化したという場合は、次項目の「側方改善タイプ」の運動に移ってください。

側方改善タイプ


 当院のデータによれば、腰痛全体の10%が側方改善タイプになります。このタイプの腰痛は痛みが右か左に偏っていることが多く、痛い方の反対側にお尻をずらす側方運動で判断します。

 

 例えば、左側の腰が痛い場合は、右にお尻をずらす右側側方運動を10回続けてやってみてください。もし右側の腰が痛い場合は、左側にお尻をずらします。

 

 これで改善したら、次回紹介する「お尻ずらし体操」を行ってください。もし、これまでの体操で、全く変化がなかった、または悪化した場合は一度医療機関を受診することをお勧めします。

 

 

 次回のブログでは、実際に体操の方法を紹介します。

 

(続く)

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